採用、採用内定、試用期間

2015年1月 9日 金曜日

日テレ内定取り消し訴訟 和解成立


ヤフーニュースで「日テレ内定取り消し訴訟 和解成立」 と報道されています。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150108-00000555-san-soci

東京・銀座でのクラブホステスのアルバイト経験を理由にアナウンサー職の内定を取り消したのは不当として、大学4年の笹崎里菜さん(22)が日本テレビに就業できることの確認を求めた訴訟は8日、東京地裁で和解が成立した。日本テレビ広報・IR部によると、和解条項には今年4月から笹崎さんをアナウンサーとして採用することなどが盛り込まれたという。

 昨年11月の第1回口頭弁論では、日テレ側が争う姿勢を明確にしていた。しかし、その後は日テレ側が採用を視野にした和解協議に応じるなど歩み寄りをみせたため、昨年10月の提訴からわずか3カ月のスピード解決となった。

 訴状によると笹崎さんは、平成25年9月、日テレ主催の「アナウンスフォーラム」に複数回参加。その中で、平成27年度のアナウンサー内定を文書で通知された。その後、笹崎さんが銀座のクラブでの短期アルバイト経験を日テレに伝えると、「傷が付いたアナウンサーを使える番組はない」などと、昨年5月に内定を取り消された。

 問題をめぐっては、日テレ側が取消通知で「アナウンサーには高度の清廉性が求められている」と笹崎さんに伝えていたことが話題となった。

 日本テレビ広報・IR部は「当社は裁判所の和解勧告を受け入れることが最善と判断しました。今後は合意した和解内容を誠実に履行していく所存です」とコメントした。

<記事はここまで>

訴訟の結末は最初から明らかでした。
報道されてる限りの情報では、内定取り消し理由に合理的な理由はなく、会社の敗訴は想定されました。
傷が深くならないうちに早期に和解し入社で決着するだろうと。
問題は、日テレがなぜ内定を取り消したのかという点ですが、これがわかりません。
「アナウンサーには高度の清廉性が求められている」ということがその理由らしいのですが、
一般的な感覚とテレビ界の常識??がズレてしまっていたのでしょう。
労働法の知識が少しでもある人事担当であればまずこんなことはやらかしません。

これを一企業の問題として簡単に考えるのは早計であって、
私は、大企業でもこんな失態を犯してしまうほど、日本では労働法教育がなされていないことに改めて危機感を感じました。
内定取り消し問題は一般的な問題として、労働法の教科書でも習います。

就職前には基本的な労働者の権利と義務について学ぶことが重要だなあと改めて感じた次第です。

採用コンサルタント・社会保険労務士 田中謙二

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2014年3月28日 金曜日

厚労省 「若者応援企業」宣言事業の宣言企業の基準チェックシート等を公表

「若者宣言事業」とは、
一定の労務管理の体制が整備されており、若者(35歳未満)を採用・育成のためハローワークに求人を提出し、通常の求人情報よりも詳細な企業情報・採用情報を公表する中小・中堅企業を「若者応援企業」として、積極的にマッチングやPR等を行う事業です。

 「若者応援企業宣言」をすることで、ハローワークに提出される通常の求人情報に比べて、より詳細な企業情報・採用情報を公表できるようになるため、自社の職場環境・雰囲気・業務内容をイメージしやすくなり、より適した人材の応募が見込まれ、採用後の職場定着が期待できるといったことや、都道府県労働局のホームページで、就職関連情報も含めたPRシートが公表されるので、自社の魅力をより広くアピールできるといったメリットがあるとしています。

 厚生労働省では25日、この若者応援企業について、概要をまとめたリーフレットや、宣言するための基準をまとめたチェックシートなどを公表しました

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2014年3月 4日 火曜日

ドワンゴの新卒採用、今後の行方は?

ドワンゴの新卒採用の件で議論が起こっています。

フェイスブックでも投稿しましたが、こちらにも書いておきましょう。


来春卒予定の大学生等の採用を巡り、ドワンゴが入社希望者から受験料を徴収する制度を導入した件。東京労働局が「新卒者の就職活動が制約される恐れがある」として、職安法を根拠に、2016年春卒の採用から自主的に徴収をやめるよう行政指導をしていたことがわかったと報道がされています。

ドワンゴのHPによれば、
職安法39条「報酬受領禁止」に違反するか厚労省内でも判断が分かれていること。
今回、職安法48条の2を根拠に助言(口頭)されたようです。

社会的影響を考えての助言なんでしょうが、以前から言われていた大手就職サイトの「負の部分」がことさら明らかになった形です。「負の部分」とは、ネット就職があたり前になって、誰でも大量に気軽にエントリーができるため、企業の「落とす」作業が膨大になったことです。有名企業であればあるほど応募者が殺到し、「落とす」ためのコストがハンパなかったので何とかしたい。その解のひとつが今回のドワンゴのやったことです。

特に新卒採用では、「母集団」をできるだけ多く集めることが就職サイトの営業トークで価値だったわけですが、最近ではスクリーニングにテーマが移っていました。

ソフトバンクが通年採用を宣言し、ユニクロは優秀なら1年生でも内定を出すなど、新卒採用は「選考時期を限定しないこと」がスタンダートになっていくはずです。

企業側の「倫理憲章」や大学側の「申し合わせ」など今後は意味をなさない時代がやってきたのです。鮎の解禁じゃああるまいし。

学生さんにとっては、ますます競争が激化し大変厳しいですが、私は「選考時期自由化」をせざるを得ない時代となったと思います。さらには、選考時期の早期化で学業に与える影響の検証も必要でしょう。

ドワンゴをはじめとした各企業の今後の新卒採用の動きに注目です。

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2014年1月14日 火曜日

ハロワの求人票は信用できるか?

ハローワークに寄せられた求人票が実態と違うと苦情が寄せられている問題。
以下、2014.1.14日経新聞朝刊より


求人票と実態違う
過酷な労働を強いる「ブラック企業」が社会問題化する中、賃金や就業時間などがハローワークの求人票の記載と異なるとして、労使でトラブルになる例が相次いでいる。厚生労働省によると、求人票に関し昨年度は全国で7千件以上の苦情・相談が寄せられた。連合(東京・千代田)などは「入社前に労働条件を書面で確認することが大切」と呼び掛けている。

 「ハローワークでは賃金18万円となっていたが、2カ月の試用期間後に正社員になったら17万円だった。通勤手当も『あり』となっていたのに全く付かない」(東海地方の40代女性)

 「求人票には週休2日と記載されていたが、日曜しか休めない。『あり』となっていた雇用保険、社会保険も加入していない」(中国地方の20代男性)

 連合が昨年12月10~11日に行った若者向けの無料電話相談では、求人票に関するトラブルの訴えが相次いだ。連合非正規労働センターの村上陽子総合局長は「求人票に書かれた労働条件が守られていない実態が浮き彫りになった」と指摘する。

 厚労省によると、各地の労働局などにも2012年度、求人票に関し7783件の苦情・相談があった。内訳は「『基本給』として記載された額より実際は少なかった」など賃金についてが約2割、「求人票にはなかった業務をやらされている」といった仕事内容に関するものが約2割、「始業の30分前に出社させられている」など就業時間に関するものが約2割という。

 ハローワークで求人する企業は、厚労省が定めた申込書に賃金や就業時間、休日数などを記入する仕組み。同省の担当者は「求職者に誤解が生じないよう記載の仕方を指導している」と話す。ただ、記載内容が実態と違っても法的な罰則はなく、企業のモラルに任されている面が強い。

 連合の村上局長は「『基本給』の定義が曖昧で試用期間を明示する仕組みがないなど、求人票そのものについて改善の余地があるのではないか」と指摘。求職者には「働き始める前に労働条件を書いた書面をもらってほしい」と呼び掛けている。
(引用ここまで)


以下、簡単に解説します。
1 求人票は法的拘束力はないのでしょうか?
裁判例では、求人票に記載された労働条件は見込(目安)であって、労働条件(賃金など)を保障したものではないとう立場です。
たとえば、求人票に月給30万円と書いてあったからといって、必ずしも企業は30万円を約束したものではないのです。求人という行為は、「契約を申し込みませんか?」という勧誘に過ぎないのです。


2 最終的な契約(約束)はどの時点?
採用の際に、労働条件を明示しなさいと労基法に書いてあります。
労働契約も契約の一種ですからお互いの合意があって契約は成立します。仮に、求人票に月給30万円と書いてあったとしても、採用場面で、28万円と提示されて、労使が合意に至ったということなら、採用場面での合意が有効になります。

3 いわゆる求人票が釣り広告だった場合は?
あきらかに応募者をだます(高い給与で応募効果を高める)意図があった場合は違法性が問われるでしょうし、行政指導の対象となります。



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2014年1月 6日 月曜日

【改正情報】トライアル雇用奨励金

トライアル雇用奨励金について、次の改正が行われました。

(1) 公共職業安定所の紹介に加え、職業紹介事業者(職業安定局長が定める条件に同意し、規定の標識を事業所に掲示している者に限る。)の紹介により対象労働者を雇い入れた場合も、トライアル雇用奨励金の支給の対象とする。

(2)「学卒未就職者」及び「育児等で安定した職業に就いていない期間が1年を超えている者」をトライアル雇用奨励金の対象者とするとともに、当該対象者となる「その他就職の援助を行うに当たって特別の配慮を要する者」については、「厚生労働大臣が定める者」とすることとする。


雇用保険法施行規則第110条の3第1項第1号への規定に基づき厚生労働大臣が定める者とは、
上記(2)の「厚生労働大臣が定める者」は、次の者とする。
(1) 生活保護受給者
(2) 母子家庭の母等
(3) 父子家庭の父
(4) 日雇労働者
(5) 季節労働者
(6) 中国残留邦人等永住帰国者
(7) ホームレス
(8) 住居喪失不安定就労者
(9) (1)~(8)に該当する者のほか、安定した職業に就くことが著しく困難である者として職業安定局長が定める者

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