所長BLOG

2012年11月28日 水曜日

インターンシップと労災



渋谷区の社会保険労務士、田中謙二です。

今回は、インターンシップと労災についてです。


労働法上、労働者とみなされるか否かは重要な意味を持ちます。

労働者とみなされる場合には、賃金その他の労働条件に関して、労基法、最低賃金法等の労働基準関係法令が適用されるとともに、インターンシップ中の事故に関しては労災保険法の適用があります。

労働社会保険はその給付の目的によって、健康保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険に分類されていますが、
各保険の隙間で給付が受けられない問題が生じていました。

最近、シルバー人材センターの会員の就業中の負傷について、業務上の事由による理由で健康保険からの給付が認定されない問題が生じており、
厚労省内に「健康保険と労災保険の適用関係の整理プロジェクトチーム」が設置され、10月29日にとりまとめが行われています。このとりまとめでは、以下の対応方針を確認しています。

(1) 健康保険
・健康保険における業務上・外の区分を廃止し、請負の業務(シルバー人材センターの会員等)やインターンシップなど、労災保険の給付が受けられない場合には、健康保険の対象とする。
・その上で、労使等関係者の負担に関わる変更であるため、変更の方法(法改正の要否)、遡及適用の要否、役員の業務上の負傷に対する給付の取扱いを含め、社会保障審議会医療保険部会で審議を行い、結論を得る。

(2) 労災保険
・労災保険には、労働基準法に規定する労働者以外の者(請負の業務を行う者等)のうち、特に保護すべきものに対し、例外的に労災保険の加入を任意で認めている「特別加入制度」がある。
負傷等を負った方が十分な給付を受けられるよう、特別加入制度について十分な周知・勧奨を行うこととする。また、特別加入制度の対象者については、就労環境の実態を踏まえ、適切なものとなるよう、検討を行う。
・シルバー人材センターの会員等であっても、従来どおり、実質的に雇用関係にある方には労災保険の給付の対象となる旨を、改めて労働局等に徹底することとする。

(3) シルバー人材センター
・シルバー人材センターの会員の保護の観点から、一般企業や公共機関から受注している作業を中心に、可能なものはすべて労災保険が適用される「職業紹介事業」や「労働者派遣事業」による就業への転換を進めていくよう指導することとする。


今回、このまとめを受けて、通達「労働者でない者の業務上の負傷等に係る健康保険と労災保険の適用関係について(平成24年11月5日基労管発1105第1号・基労補発1105第2号)」がでました。

近年、インターンシップを行う企業が増えています。

会社のリスクとして、このような労災の問題も念頭にしてほしいと思います。

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投稿者 エムエイリンク社労士事務所

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