所長BLOG

2014年2月11日 火曜日

今後の労務管理の方向はどうあるべきか

「雇用政策研究会報告書」の気になる部分(3章、4章)を抜き出してみました。下線部は筆者の加筆。

厚労省は2月6日、平成25年度雇用政策研究会の報告書を公表しました。厚労省は、この報告書を踏まえて今後の雇用政策を推進していくということです。


第3章 個人の成長と意欲を企業の強みにつなげる雇用管理 ~内部労働市場の改善~
労働者の個別の苦情・紛争に対しては、企業内の苦情・紛争処理の仕組みを整備しておくことも必要である。その際、苦情・紛争処理のプロセスに労働組合や従業員組織が関与することは、コンプライアンスの観点からも意義がある。
また、企業が問題解決に責任を持とうとしないなど企業内では解決が困難な場合もあることから、企業外の紛争処理の制度について周知を図ることも重要である。

このような苦情・紛争処理の解決の仕組みが整備されることによって、企業内の雇用管理の適正化が促されるという面もある。なお、このような仕組みが適切に機能するためには、何よりもまず、労働者が、自分自身の働き方に関する基本的な権利を理解しておく必要があり、学校段階の教育や、就業後の企業内外での労働法や関連諸制度についてのより効果的な周知が重要である。また、その履行の確保のために、労働基準監督官などの人的資源が重要であることから、十分な数の労働基準監督官を確保する等、行政体制の充実等が求められる。

第4章 「全員参加の社会」の実現に向けて
恒常的な長時間労働は、主体的な能力開発のための時間を奪うことになり、人的資本の形成のためにも、さらには、メンタルヘルスをはじめ労働者の健康の維持のためにも大きな課題であり、現状の改革が必要である。また、女性の活躍の阻いつでも残業できなければ正社員になれない」という現状を変えていくことが必要である。また、女性の活躍の阻害要因にもなっている面もある。
したがって、恒常的な長時間労働がなく、年次有給休暇が円滑に取得できるといった働き方を進めていく必要があり、そのためには、社会全体のコンセンサスを形成し、総合的な対策が講じられる必要がある。

まず、企業、顧客(消費者)・取引先のそれぞれが「時間意識」を高めることが必要である。管理者・企業は、時間=コストという観点でビジネス・モデルを構築して現場まで徹底し、顧客や取引先も「時間=コスト」を意識して発注をするような環境を整備し、長時間労働を強いる等労働者にしわ寄せがいくことがないようにすべきである。   多様な働き方の推進、恒常的な長時間労働の是正といった働き方の改革のためには、制度的な取組も重要な推進力となるが、これらの問題が企業内部の問題であることから、当事者がお互いに理解し取り組んでいくことが必要である。したがって、労と使がその実現に向けて十分話し合いをしていくことが重要である。

加えて、長時間労働の抑制の観点から、政府において、賃金不払残業(サービス残業)の是正をはじめとする割増賃金の適正な支払いや、違法な時間外労働の是正等、労働基準関係法令の履行の確保を図ることも重要である。
また、労働者自身も働く時間の長さよりも効率的に仕事を進めて成果をあげることが重要であることを認識し、長時間労働の解消、年次有給休暇の取得に取り組むべきである。一方で、上司や会社による評価基準も働き方に大きな影響を与えると考えられ、労働時間の長さではなく仕事の効率性を評価するようにすべきである。そこで、部下の長時間労働や年次有給休暇取得状況の達成状況を上司の人事評価に反映させるといった取組も考えられる他、「働き方・休み方改善指標(仮称)」を活用すること等による好事例の提供なども検討をする必要がある。



詳しくは、こちらから

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投稿者 エムエイリンク社労士事務所 | 記事URL